未分類

SATCのようなおしゃれな小説


*薔薇の木 枇杷の木 檸檬の木*




不倫している女性、上司の夫を好きなる女性、散歩で出会った男と恋に落ちる女性、結婚を辞めた女性…
9人の女性それぞれにスポットをあて、
その女性たちが恋愛によって複雑に絡み合う。

みんなほとんどが優越感と劣等感を心の中にそっと抱えている。

ドロドロな環境なのに、
話で出てくるおしゃれな
スイーツやファッション性に、
読む手はどんどん進みました。


自分の周りでもありそうなストーリー。
いるよね、うん。いるいるという感じ。

日頃の暮らしの中の仕事や恋愛、家族について
誰もが抱えている心の中の闇がさらり書かれていると思いました。

江國さんはなんぜこんなに人の奥深い感情の描写が上手いのだろう。

恋愛の中でも心の底で相手と自分を比べ
優越感や劣等感に一喜一憂する。
そんなしょうもない気持ちは誰でもあって
そんな自分に自己嫌悪しながらも愛せずにはいられない。

恋って不思議よね。

江國作品の中ではちょっと違う毛色の本でした。

関連記事