*すみれ荘ファミリア*
下宿すみれ荘の管理人を務める一悟は、
気心知れた入居者たちと
慎ましやかな日々を送っていた。
車で帰宅中の一悟は飛びて出してきた男性を轢いてしまう。
その男性の名は芥。小説家との事。
利き腕を負傷させてしまった一悟は
芥をすみれ荘に住まわせ仕事の手伝いをすることに。
実は彼は幼いころに生き別れた弟だった。
でも、なぜか正体を明かさない。
真っ直ぐで言葉を飾らない芥と時を過ごすうち、周囲の人々の秘密と思わぬ一面が露わになっていく。
わたしの美しい庭から2冊目の凪良ゆうさん。
今回も引き込まれました。
愛ってすごいパワーになる。
愛する人がいることは活力にもなるし、
癒しにもなる。
でも、その愛が強すぎると
その気持ちは180度変わってしまう。
愛ゆえの憎しみ
愛ゆえの独占
愛ゆえの苦しみ
そして、愛ゆえの殺人。
世の中の犯罪も愛ゆえの事件が多い。
愛って何?
愛の形は時に人に大きな傷を負わす。
その歪んだ形になんとも言えない気持ちに。
そして、同時に恐怖を抱きました。
愛という感情を持っている全員が
こうなるかもしれない。
感情について考えさせられる1冊でした。